建築家コラム(住宅エコポイント)
住宅エコポイント 執筆者

建築家 田中哉子(たなか かなこ)
昭和女子大学生活美学科住居コース卒業
大田純穂建築設計研究所
妹尾正治建築設計事務所などを経て
2000年 田中哉子建築設計事務所を設立
「住宅版エコポイントを賢く活用しよう」

すでにニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、昨年の家電製品に引き続き住宅版のエコポイント制度が始まりました。これを機会にリフォームや住まいの新築などを検討される方も多いのではないでしょうか。
そこで住宅版エコポイント制度について新築とリフォームの違いや賢い活用方法などについてお話したいと思います。
Q どうしたら貰えるの?
この制度の背景には3本の経済対策の柱があります。
- 環境への配慮
- 景気対策
- 雇用促進

特に1の「環境への配慮」を目的としているので、新築の場合もリフォームの場合も住まいの断熱性能を高めた省エネ住宅であることがポイント付与の対象となります。
新築の場合は一定の断熱性能をクリアした住宅に対して(住宅性能表示制度の断熱等級4以上)、またリフォームの場合も窓や外壁、屋根、天井などの外周部の断熱性能を向上させた場合に対し付与されます。
ここで注意したいのは、バリアフリー改修もエコポイント対象となっていますが、先に申し上げた通り「環境への配慮」が制度の背景にあるので必ず断熱性能を上げる工事と一緒でないとエコポイントは発生しません。
つまり手摺を付ける工事だけではエコポイントを貰うことは出来ないのです。
Q どのくらい貰えるの?
新築の場合は規模に関係なく一律30万ポイントが付与されます。
リフォームの場合は、外壁で10万ポイント、天井や屋根で3万ポイント、床は5万ポイント、窓はテラス窓のような大きな窓は1万8千ポイント、腰窓のような中規模の窓で1万2千ポイント、換気用の小窓には7千ポイントが付与されます。
リフォームの場合は1箇所からポイント付与の対象となり、箇所数x各ポイント数で最大30万ポイントが付与されます。
Q 賢い活用方法とは?

今年、住まいを建てる予定だった方は、イニシャルコストは上がりますが暖房効率や結露の問題を考えると、これを機会に窓や断熱材の性能をすこしグレードアップさせるのも一考だと思います。
住宅ローンをフラット35で検討されている方は、同時に金利優遇措置も発生するので更にお得です。
リフォームを検討されている方は、壁や天井の断熱性能を上げる工事はポイント数に対しやや規模が大きい感があるので、サッシュ交換や2重サッシュの工事などが手軽に省エネ性能を向上させる手段として良いと思います。
サッシュの障子部分ごとの交換や、現在単板で入っているガラスをペアガラスに交換する方法もあります。
ここで注意したいのは、網入りガラスの窓の場合、窓部分の防火性能が変わってしまうので安易にサッシュやガラスの交換を検討出来ないという点です。
もうひとつ注意する点は必ず工事会社による施工とすることです。自主施工の場合はエコポイントは発生しません。
また、ポイントの交換方法として商品に交換する以外に「ポイント即時交換」という方法もあります。
例えば新築の場合、外構工事などを別途工事として同じ施工会社で30万ポイントを工事費用に充てることが出来ます。
この方法は新築でもリフォームでも出来るので、例えばリフォームの場合、窓交換で得たポイントを費用の一部としてトイレを入れ替える、などが可能です。
ついでに手摺を付けるとポイントを貰いながらバリアフリートイレの改修が出来ますね。
住宅版エコポイントは2010年着手、着工となる工事が対象ですが発行ポイントが予算額を超えた段階で終了になります。







